top of page

本展では喜多方美術倶楽部(*1)からセピロマ会(*2)へと連なる地域に根ざした文化活動を再評価し、アーティストを受け入れ支援してきた喜多方の寛容な風土を広く再認識するとともに、その21世紀における展開を試みます。
本展の開催にあたって、喜多方と同様に蔵の町として知られ、また町衆の活動が活発な岡山県倉敷市の文化運動の結実たる公益財団法人大原美術館に特別協力を頂けることになり、セピロマ会の命名のもとになったセザンヌ、ピカソ、ロダン、マティスの作品を一作家ずつ四年間にわたって借用、展示いたします。あわせて大原美術館によるアーティストのレジデンスプログラム(ARKO)に参加した作家の作品を展示すると共に、その作家を喜多方にも招き、喜多方での制作作品を展示いたします。本年度は、大原美術館収蔵のポール・セザンヌ作品3点(「水浴」「背後から見た男の裸像と《略奪》のための2つの習作」 「風景」〈白樺美術館より永久寄託〉)と2011年にARKOへ参加した
花澤武夫氏の作品2点「レッツ グルーブ(聖アントワーヌの誘惑)」「ゴールドベルグ(倉敷眺望)」あわせて花澤氏が喜多方で制作した作品を展示し、この他、喜多方美術倶楽部とセピロマ会の流れについても紹介します。

 

(*1)喜多方美術倶楽部
1918(大正7)年、喜多方の商工業者=町衆たちによって組織された喜多方美術倶楽部は、小川芋銭、石井柏亭などの画家を喜多方に招き、制作支援や作品販売を目的とした画会を開催。1926(大正15)年に終わりを告げるまで会津地方における芸術文化の普及につとめました。


(*2)セピロマ会と佐藤恒三
「セピロマ会」は、喜多方美術倶楽部の志を引き継ぎ、彫刻家・佐藤恒三を中心に喜多方の美術愛好家によって1946年(昭和21)に発足。個人の個性を伸ばす絵画教室の他、地域活性化を目的とした活動を通して、窮乏する戦後、若者たちに夢と希望を与えました。
佐藤恒三(1904〜1965)は、喜多方美術倶楽部の会員であった佐藤彌右衛門の三男として生まれ、東京美術学校彫刻科に学び、在学中より文展・帝展への入選を果たしました。ロダンに傾倒していた恒三は卒業後に渡仏を願いますが戦時下の社会情勢から断念。その西洋美術への憧れが、セザンヌ、ピカソ、ロダン、マティスの頭文字を冠した「セピロマ会」の創設へと至ることとなりました。

トークイベント「アーティストをとおしてみる喜多方」

日時:9月7日(土)14:00~15:30

会場:喜多方市美術館

花澤武夫(喜多方・夢・アートプロジェクト参加作家)

×柳沢秀行(大原美術館学芸課長)

*当日観覧券が必要です。申し込み不要。

関連イベント

トークイベント「蔵とアートのまちづくり」

日時:9月6日(金)16:00~17:40【開場:15:30~】

会場:喜多方プラザ文化センター 小ホール

講演会「喜多方で、倉敷を語る」【16:00~16:40】

講師:大原謙一郎(大原美術館理事長)

対談「東北学・倉敷学」【16:50~17:40】

大原謙一郎(大原美術館理事長)×赤坂憲雄(福島県立博物館館長)

定員:200名(先着順)

* お申込み方法:8月6日から受付を開始します。喜多方市美術館へ電話

(0241-23-0404)またはFAX(0241-23-0406)にお申し込みください。

申込項目:代表者氏名、電話番号、申込人数。入場無料。

 

 

 

 

 

 

 

お問い合わせ先    喜多方市美術館    〒966-0094 喜多方市字押切2-2  http:www.city.kitakata.fukushima.jp/bijyutsukan/  tel. 0241-23-0404 fax. 0241-23-0406

記念講演会「絵画の冒険 大原美術館の作品たち」

日時:9月8日(日)  13:30〜15:00

講師:高階秀爾(大原美術館館長)
会場:大和川酒蔵北方風土館昭和蔵

(駐車場:大和川酒蔵北方風土館周辺に各所あり)
定員:200名(先着順)
 お申込み方法:8月6日から受付を開始します。喜多方市美術館へ電話(0241-23-0404)またはFAX(0241-23-0406)でお申し込みください。
申込項目:代表者氏名、電話番号、申込人数。入場無料。

 

 

 

フォーラム「地域における美術館という装置」

日時:10月6日(日)13:30〜15:30

会場:喜多方プラザ文化センター 小ホール

報告1「大原美術館の社会連携」【13:30〜14:00】

講師:柳沢秀行(大原美術館学芸課長)

報告2「東京都美術館×東京藝術大学 とびらプロジェクトがはじめたこと」【14:00〜14:30】

講師:伊藤達矢(東京藝術大学特任助教 とびらプロジェクトマネージャ)

ディスカッション「地域における美術館という装置」【14:30〜15:30】

出演者:柳沢秀行、伊藤達矢

*入場無料。申し込み不要。

大原美術館蔵 ポール・セザンヌ「風景」〈白樺美術館より永久寄託〉

会場   喜多方市美術館

開館時間    午前10時~午後6時 

     (最終入館は午後5時30分)

休館日  毎週水曜日

入館料     一般      500円 (400円)

        大・高校生   300円 (250円)

        小・中学生   200円 (150円)

        ※( )は20名以上の団体割引料金

「せぴろまの夢 せはセザンヌのセ」展 参加作家

  花澤武夫

  1977     千葉県生まれ

  2000     多摩美術大学油画科卒業

大原美術館所蔵 花澤武夫〈レッツ グルーブ(聖アントワーヌの誘惑)〉2011年

bottom of page